みかわ ただのりの日記

使用上の注意を正しく守って、個人の感想であり、まあ落ち着こう。 http://xap.hatenablog.com/entry/2015/11/01/211243

スーパー免許更新ランド

運転免許証更新の年が来た。

事故怖いし自分が一番信用出来ない僕は、ならば運転しなければ良いという天才的逆転の発想により、免許証を金色に保っている。

免許更新は近所の警察署でも出来るらしいが以前に更新した際、写真を自前で用意する必要がある上、交通事故死ね死ね団とかいう謎の組織に活動費をあの手この手で搾取された挙句、免許証も後日取りに来い然もなくば死ね死ね団が有料で郵送してやろうという、全くもって当方にメリットがないシステムだったので、以来、家から少し離れた場所にあるスーパー免許更新ランドで更新する事にしている。

スーパー免許更新ランドは、やはり人でごった返していた。
入り口のクルーが「メガネかコンタクトレンズの方はこちらに、裸眼の方はあちらの列に並んでくださーい」と声を張り上げている。

僕はクルーに指示されたメガネ列に並んだ。
大量の人がどんどんランドの中に吸い込まれ、あっという間に入場ゲートにたどり着く。
入場料3000円と免許証をスリットに入れるとピンコロンという軽快な音と共にアクリルの扉が開いた。
薄暗いランドの中では、レールに固定された一人乗りのゴンドラが次々に流れてくる。
ゴンドラの中に乗り込み恐ろしく座り心地の良いレカロシートに体を沈めると、自動的にゴンドラのドアが閉まり、設置されたスピーカーから閣下のような声が響く。
「ようこそ、スーパー免許更新ランドへ。これから貴様に運転の怖さと、交通ルールがいかに大事かをじっくりと教え込んでやろうじゃないか。お?貴様、金色の免許証を持つ者か。ふん、命拾いしたようだな。だが、タダでは帰さん。吾輩が用意した事故の恐怖映像を堪能するが良い。ではまた30分後に会おう。そうそう、シートベルトは貴様が締めろ」フハハハハ……という高笑いで閣下がフェードアウトしていく間に僕はシートベルトを締める。

そこから目の前のスクリーンに映し出されるヒヤリハット映像と立体音響、更にはサビラムラムだかサブナムナムだかいう手法によって僕の潜在意識下に事故の恐怖と交通ルールの遵守が刷り込まれ、その副作用により、やたらにコーラが飲みたくなる。

30分後、ぐったりした僕に閣下の声が響く。
「吾輩の恐怖映像は気に入って貰えたようだな。恐怖に屈せずにいる為には、常に笑顔を保つ事だ。さあ、笑え!……うむ、良い笑顔だ。また5年後に会おう。さらばだ!」という声と同時に引きつった笑顔の僕がプリントされた免許証が目の前のボックスから吐き出され、ゴンドラのドアが開いた。

僕はコーラを飲みながら帰ることにした。

……という夢を見た。

 

以上、よろしくお願いします。